時効の話

時効の話

時効とは

時効というのは、時の経過によって権利の取得、消滅をもたらす制度のことで、2種類あり、権利を取得することを「取得時効」、権利が消滅することを「消滅時効」といいます。

時効の存在理由としては、永年事実状態が継続すれば、社会はそれを正当なものと信頼し、そのうえに法律関係を積み重ねることにもなり、それを後日覆すことは、法的安定性を害することになるし、また時の経過により真実確認のための証拠が散逸してしまうことにもなり、さらに永年権利行使をせず、いわば 権利の上に眠るような者は保護する必要がない、ということである。

時効で代金を回収できなくなった 場合の担当者の法的責任

担当者と会社との間には雇用契約が成立しており、売掛債権等を担当者が消滅時効にかけたとすると、担当者の労務の提供に問題があるということでもあるわけですから、届用契約の債務不履行となります。

通常、過失が認められるので不法行為(民法 709 条)にもあたり、その他、降格事由、解雇事由ともなる可能性があります。

売掛金や買掛金や請負代金などは何年で時効?

民法167条では、債権は10年で時効により消滅すると定められており、これを債権の民事時効といって、商法522条においては、商行為によって生じた債権は 「商事時効」 といって5年 で時効にかかると定められています。

しかし、問題となるのは短期消滅時効で、消滅時効は以下の通りとなります。

1年・・・芸能人のギャラ、大工や職人などの手間賃、運送賃、ホテ ル・旅館の宿泊費、料理屋・バーなどの飲食料、ビデオな ど動産のレンタル料等

2年・・・生産者・卸・小売商人などの商品販売代金、塾や学校の授 業料や月謝、弁護士や公証人の報酬債権等

3年・・・医師・薬剤師などの職務上の債権、建築工事などの請負代 1 金、交通事故などの不法行為による損害賠償請求権等:

5年・・・家賃、地代、上記以外の商行為による請求権(会社の行為はす べて商行為である)

10年・・・上記以外の一般の債権(個人間の金銭消費貸借など)

民法改正のポイント

新しい改正案では、消滅時効に関して客観的起算点である「権利を行使できる時」から 10年として現行法を維持しつつ、「債権者が権利を行使できることを知った時」から5年という主観的起算点を新設し、いずれかの期間が満了したときに消滅時効が完成するとしています。

また、不法行為による損害賠償請求権は主観的起算点から3年、客観的起算点から20年となっており、 特に生命や身体が害されたことによる損害賠償請求権は主観的起算点からみて5年、客観的起算点から20年とされています。
なお、職業別の短期消滅時効(現行法170条~174条)および商事消滅時効(商法522条)は廃止されています。